DazStudioでアニメを制作していると、カメラで特定の位置を中心に撮影したいと思う時があります。撮影したい対象を追いかけるよう、手動でカメラを一緒にアニメーションさせるのは手間がかかります。
そこで特定の対象を撮影し続けるには、どうすればいいのかについて説明していきます。
動き続ける物体を追いかけるように撮影する2つのポイント
動き続ける物体を追いかけるように撮影するには、この2つのポイントを理解する必要があります。
- カメラのPoint Atを設定する
- ペアレントの設定
カメラのPoint Atを設定する

まずDazStudioのPoint Atについて説明しておきます。
Point Atはカメラだけではなく、すべてのオブジェクトに搭載されている基本プロパティです。このPoint Atを利用するとオブジェクトを対象に向けることができます。
たとえばキャラクターの瞳をカメラに向け続けるといった使い方もできます。
今回はこのPoint Atを利用して、カメラをキャラクターに向けたいと思います。ですが、そのままカメラのPoint Atにをキャラクターを設定しても、問題が発生してうまくいきません。なぜかキャラクターの足元に向いてしまいます。

これはキャラクターのセンター位置が足元に設定されているために起こる現象です。このままでは顔を映し続けたいと思っていても、足元ばかりを映し続けてしまいます。
Nullオブジェクトに視線を向けるようにする

そこでCreate new Nullで、何も設定されていないオブジェクトを作る必要があります。nullオブジェクトは位置情報だけを持つオブジェクトです。
Nullオブジェクトの作り方
- Sceneパネルの左上メニューから、Create→New Null
- メインメニューCreate→New Null
このnullオブジェクトをカメラのPoint Atの注視点に設定します。
これでカメラはnullオブジェクトを追いかけるようになりました。
あとはnullオブジェクトをキャラクターの追いかけたい場所に置くと、カメラが追尾して映してくれます。ですが、このままだとキャラクターが移動してもカメラはnullオブジェクトがある地点を映し続けるだけです。
映し続けたい対象にnullオブジェクトをペアレントする
キャラクーの移動に対応付けるには、nullオブジェクトをキャラクターの下にセットする必要があります。もちろん下といっても、キャラクターの足元に置くというわけではありません。

キャラクターを構成している階層の下に置く必要があります。これはシーンパネルで簡単に関連付けられます。カメラが頭部を追うように設定してみましょう。
ビューポートでキャラクターの頭をクリックすると、シーンパネルでHeadが強調表示されます。その下の階層にnullオブジェクトをドラッグ&ドロップで移動します。これでnullオブジェクトがキャラクターの動きに連動するようになりました。
キャラクターが移動しても、カメラがキャラクターの方向を向くようになります。こちらの設定でレンダリングしたのが以下の動画です。